ChatGPTとBardの違い
チャット系の生成AIであるChatGPTとBardの違いをまとめました。料金や価格の違いから、同じプロンプトを入力し生成結果の違いも比較します
運営会社
ChatGPTはアメリカのOpenAI社が開発した大規模言語モデルです。
2022年11月にリリースし国内外でユーザーを伸ばしています。
BardはGoogleが開発する生成AIサービスで2023年3月にアメリカとイギリスで提供が始まり、2023年5月に日本でも公開されました。
料金
Bardは(今のところ)無料で利用できます。
一方、ChatGPTには無料プランと有料プランが存在します。ChatGPT Plusという月額20ドルのプランでは無料プランでは利用できない機能を使うことができます。
- 高性能のGPT-4モデルの使用
- プラグインによる機能拡張
- Advanced Data Aanalysisによるファイルアップロード
機能
機能に関しては大きな違いはありませんが、細かい部分で異なります。以下、違いについて解説していきます。
ファイルアップロード機能
ファイルアップロードはどちらでも利用できます。
Bardが無料でファイルアップロードできるのに対しChatGPTは有料プランに加入する必要があります。
音声入力、読み上げ機能
Bardは音声入力、読み上げ機能を備えています。
ChatGPTのブラウザ版ではこれらの機能はなく、デバイス本体の入力機能を利用することになります。
ただし、ChatGPTのアプリ版では音声入力が可能です。
OpenAI社が開発するWhisperという音声AIの技術が使われており高精度で音声を認識します。
情報の新鮮さ
Bardは最新の情報を回答に含みますが、ChatGPTは2021年9月までの情報をベースとした回答となります。
例えば、2022年のWBCの優勝国はどこ?といった質問にChatGPTは回答できません。
しかし、プラグインで機能を拡張すれば最新情報も取得できます。これには有料プランに加入する必要があります。
同じプロンプトで検証
ChatGPTとBardで同じプロンプト内容で生成結果を比較してみます。なお、ChatGPTのモデルGPT-3.5です。
メール生成
[ChatGPT]
[Bard]
アイデア
[ChatGPT]
[Bard]
情報収集
[ChatGPT]
[Bard]
ここまでのプロンプトでは大きな差は見られませんでした。旅行情報のプロンプトでは、ほぼ同じ観光名所を提案してきたので同じソースを参照している気もします。
少し複雑なプロンプトで検証
次に少し複雑なプロンプトで検証してみましょう。
[変数を含むプロンプト]
[ChatGPT]
[Bard]
[ユーザーの入力を待つプロンプト] クイズのプロンプトで試してみました。AIが質問し、ユーザーの回答を待つプロンプトです。
ChatGPTでは問題なく動きましたが、Bardではユーザーの入力を待たず一気に質問と回答が生成されました。
[ChatGPT]
[Bard]
現時点での使い分け
簡易なプロンプトであればChatGPTもBardもあまり大差はないように感じます。(2023年9月の検証)
ただし、プロンプトが少し複雑になるとBardは想定外の動きをすることが多いように感じました。Bardは回答が冗長になるのも気になります。
複雑なプロンプトを処理したい場合はChatGPTに、最新の情報を調べたり検索の延長として使う場合はBard、というように筆者は使い分けています。
どちらもこれからの生成AIを担う重要なサービスです。今後の進化が楽しみですね。
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